捨てたもんじゃないですよ
〜名古屋クリエイティブの現場から〜
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CMディレクター&プランナー 多賀清二さん
―多賀さんはずっと名古屋で仕事されてきたんですか?
多賀:そうですね。大学卒業後、CM制作プロダクションに入社しました。そこで基本的にはPMなんですが、小さいプロダクションの良さで制作だけでなく企画とかも普通にすることができて、そこから演出になり、30才の時にフリーになりました。
―名古屋でのCMクリエイティブの特殊性とはなんでしょう?
多賀:特殊性と言うと語弊がありますが、やはり「予算が少ない」ということですね。名古屋は東京にも大阪にも近いので、大きな予算のCMは東京や大阪でつくる、あるいは、東京や大阪から来たクリエイティブスタッフがつくる、ということになってしまいがちです。必然的に予算の小さいものは名古屋Dirで、という流れですよね。僕としてはその壁を打ち破りたいと思って日々仕事をしています。
―低予算でのクリエイティブをどのように制作しているのですか?
多賀:当然ですが、企画の段階から考える必要がありますよね。ストーリーとか、カット数とか、予算に大きく関わる部分を知恵で解決していきます。あと、クリエイティブのために一番有効なところを絞って、そこにピンポイントで予算をかけようという風に考えています。例えば、キャスティング。名古屋だと、若い女性モデルはいるのですが、働き盛りの男性やシニアといったキャスティングは弱いんです。名古屋のシニア女性はみんなお金持ちで上品な方しかいないので、生活感がうまく出ない(笑)。なので、クリエイティブ的にそこが必須なら東京でのキャスティングにお金を使う、ということになります。
―最近では自分でカメラを回したり、編集するディレクターも増えてきましたが。
多賀:僕はスタッフを組みますね。やはりみんなの知恵を使うことは、クリエイティブにとって大切だと思っていますので。ただ、本音を言うと、カメラさわれないですし、編集してもギャラが上がる訳でもないので。
―では、他に名古屋の良さというものはありますか?
多賀:やはりクライアントさんとの距離が近くて、付き合いが長くなることは良いですね。また、東京の大会社のように宣伝部などがきちんと組織化されていないクライアントさんも多いので、決定権者と直接決めたりできるスピード感があります。反面、社長の一声でひっくり返ることもありますが(笑)。
―今後、多賀さんがやっていきたい映像はどんなものですか?
多賀:広告にとらわれず、人の心を動かすもの。
ある予備校のブランドムービーを撮ったのですが、なんかダサ(いい意味で)いんだけど心を動かすというところを目指してみました。
企画・演出 多賀清二
1972年 愛知県生まれ
1995年 南山大学 法学部法律学科卒業
1996年 CM制作プロダクション入社
2002年 企画・演出RAiZOとして独立。TVCMを中心に企画・演出として今に至る
主な仕事
中部電力 NTTドコモ NISSAN 名古屋鉄道 ネイエ設計 おやつカンパニー トーエネック CTC ミニミニ 愛知銀行 名古屋銀行 名古屋三越 スガキヤ 名鉄観光 カローラ愛知 中部白蟻研究所 その他多数
主な受賞歴
ACCブロンズ、地域ファイナリスト、タイムズアジア・パシフィック・アドバタイジング・アワーズシルバー、愛知広告賞etc.その他多数